メンテナンス
吹抜け照明を計画する際はまず、メンテナンス性。今の時代、LEDにすれば メンテナンスフリー との考え方もありますが、脚立を使えばなんとかなることを考慮して照明計画を考えます。ダウンライトは無い方が天井がスッキリします。
ランプが見えない工夫
その空間の広がりを最大限に活かすため、その空間を心地良く演出するために、照明器具の配灯には他の場所より気を使わなければなりません。間接照明を計画する場合は、器具の姿を極力隠し、光源が直接見えない工夫が必要です。壁を少しふかしてコーブ照明、バランス照明、梁上を利用したアッパー照明など。その際、ランプが直接見えない工夫が必要。特に上階から見下ろした時に、光源が無造作に置かれていると見栄えが悪い。もし、ランプが見えてしまうなら、スッキリと納まるよう計画・設計しなければなりません。

スポットライトに侵された梁空間
梁そのものを照明器具の設置場所として利用するのは有効です。
ですが、梁の美しさが、せっかくの空間が台無しにならない様、キチンと整理された照明計画を考えることが必要です。

梁を活かした照明計画
調光
全体的に光がまわれば照度は意外と低い方が落ち着きます。極端ですが、5ルクスもあれば歩行は出来ますのでスタンド照明を併用すれば思った以上に自分好みの明るさを作ることが出来ます。それには 調光 が必須アイテムです。 シーンコントローラースイッチも安く買えるようになりましたので、検討する価値は大いにあります。
ボタン一つでシーンの切替えが可能。 例えば、1番は「朝」2番は「夜」3番「団らん」
パワー
器具の出力は住ての好みに合わせて選びます。最近は高出力の器具も種類が豊富にありますので、調光を合わせる場合はワンランク上のハイパワー型の器具を選ぶ事をお勧めします。
吹抜け空間でもしっかりとした明るさを確保
ハイパワーな器具を選ぶ。吹抜などの高天井からでも床面への明るさをしっかり確保。天井面の照明器具をなくしすっきりとした光環境を実現できます。
ポイントは、「ルーメン値」 長さ1200mmで3500ルーメン前後のパワーを基準に選ぶと安心できる。
色温度
お勧めは 電球色。 白色の場合、照度を落とした時陰気な雰囲気になります。
建築と合わせる
ここが一番のポイントかもしれません。 建築設計と打ち合わせが必要となります。 上記でも触れましたが、壁をふかす。梁を活かす。カーテンボックスを利用するなどの工夫が必要です。その場合、空間デザインにも絡みますので、建築設計者との協議や写真を使った確認を行い、建主、設計双方の意思確認が必須です。
どの面にひかりを描くかを想像することが、良い空間を創るポイント。
建築と一体化する空間には「きれいなグラデーション」が出来上がります。