ひかりって何でしょう?

ひかり って何でしょう?  

物を映しだす『道具』?

日本橋アステラス三井ビル エントランス

ひかりそのものは目に見えません。ひかりは何かに当たって初めてひかりの存在が顕在化します。その何かをフォーカスして適正なひかりをあてることがひかりの役割であり仕事であると考えます。

では、どんなひかりがあるのか?

空間全体を照射する。当てたいものを強調させる。空間の雰囲気を醸し出す。光に色を付けることもできる。人を誘導したり、回遊させたり、人の気持ちを高揚させたり沈静したりするのも照明ができること。

なるほど! と気が付いてしまえばわかることも普段はなかなか気が付かない。これがひかり。

見方が180度変わるほど、ひかりには 「力」と「効果」 があります。

ここは・・・ と思う場所だけでも ひかり に こだわり を持つと、その場所や空間が驚くほど変わります。そう、驚くほど変るのです。

ひかりの存在に気が付けば、そこには ひかりの役割が見えてきます。

では、どのようなステップを踏むとひかりの存在に気づくことが出来るのかを見ていきましょう。

【気づく訓練】

 

今この瞬間に目に入った物に対して光を意識してみて下さい。PCの前ならその空間の照明を。スマホなら自分がいる360度全方向の空間をちょっと見渡して見てください。

普段買い物をするスーパーの照明も駅のホームの照明も、外食するお店の照明も、オフィスも、歩道の街路灯も、コンビニも・・・。それぞれその場所に適した照明があります。しかし、それぞれの場所でそこに適した光かは別問題です。全く適していない光もあれば、自分好みではない光の場合もあります。そもそも、別に光の質なんて考えなくても良いと考える人もいます。

 

この記事をここまでお読みになっていると言うことは、照明に関心があると言うことが前提ですが・・・。 要するに、ちょっと天井を見て下さいと言うことです。以外といろんな照明器具が付いているんだなぁと思うはず。それに気づいたら、いよいよ次は、「自分ならどうするか?」をイメージします。。

 

 

【自分の暮らしに落とし込むイメージ】

さて、自分の暮らしに照明効果を落とし込むと、以外と沢山考えなければならないことが出てきます。帰って来たときにホッとするエントランスの光。お帰りなさいの玄関の光。食事が美味しそうに見えるダイニングテーブルの光。一日の疲れを癒やすリビングの光。ゲストをもてなす和室の光。好みの絵画を照ら美術館のようなスポットライト。ニッチにも光があると小物が映えるでしょう。洗面化粧室には肌の色が美しく見える光もあります。人感センサースイッチやコントローラースイッチも取り入れて。ちょっとだけ意匠のあるペンダント照明やブラケット照明をアクセントとして取り入れる等など沢山の考える場所が存在します。

 

いくつか拘りたい場所を決めても良いですし、共有スペースだけ絞っても良いと思います。コツは照明の意匠(デザイン)を考えるよりも、その空間にある素材を引き立てるイメージを描くこと。例えばニッチの光。ニッチにお気に入りの小さな小物や季節感が出るアイテムを置くとします。そこに小さな光があり、その周りはこの小さな光によって照らされるだけ。そこだけフォーカスされる感じをイメージです。

【心の豊かさを提供する照明設計】

私は、個々人に合った(合わせた)空間の価値を考え、それを創り、提案します。空間の価値を考えるには私なりのプロセスがあり、そこから意味を見つけ出し、暮らしをイメージするというステップを踏みます。それを実現するために「照明」を利用します。照明は明るさを取る道具ではなく、個性を表現しインテリアに溶け込ませ空間と同期させる必須アイテムと考えるからです。

照明を選ぶ時、カタログから気に入ったデザインを選ぶ時代から、インテリアから来る心の豊かさを楽しむためにひかりの質を選ぶ時代に入ったと考えます。

耐久性、性能、機能などの物質的な面での豊かさに加え、心の豊かさをも求める人が圧倒的に増えています。心の豊かさはその人のそれぞれの価値から来ると考えます。だから個々の趣味嗜好にフォーカスし、そこに適した光を当てることで豊かさを助長することにつながるのではないでしょうか。

例えば子育ての照明計画には「子供の成長」からのひかり効果を考えます。勉強に集中できるひかりとアイディアを創出するひかりに分け、ひかりの色、広がり、強さを考えた照明設計をすることで子供の得意を見つけることも伸ばすことも出来るのです。

例えば40代主婦の照明計画には「ホッとできる場所と時間」からのひかり効果を考えます。休息に適したインテリアデザインにひかりを組み合わせ、サードプレイス(第三の場所)をイメージします。これは、皆さんも知っているスターバックスのコンセプトになっています。ここに照明効果は欠かせません。

私の場合商業施設の照明設計歴が長いので、これをベースに住宅(暮らしの)環境に商業施設の照明設計ノウハウを取り込み、より個性的な住空間演出と照明の効果を提供するのが得意です。

今まで様々な業種の商業施設の照明計画に携わりました。アパレル物販店、お鮨やさん、珈琲チェーン店、ホテル空間、スキー場のナイター照明等など。物販店は売る仕掛けを、レストランは落ち着く空間に、非日常を演出するホテル、建築設計者や内装設計デザイナーと協業し照明の効果を最大限に発揮できるよう空間を光りで演出し操る仕掛けを創る仕事に向き合いました。例えば、回転寿司のレーン照明。ここにはオーナー側の拘りがあり光の効果で売上を伸ばす戦略がありました。それは、「マグロの注文を増やす」こと。マグロの色と艶に拘り、納得の行く照明の色が出るまで何回もの実験を重ねました。この照明効果でマグロの皿を手に取るお客が増えたことは言うまでもありません。(写真参照)もちろん住宅にはここまで考える必要はありませんが、照明の効果は予想以上に大きいことに気づいてもらい、これから家を新しくする皆さんに私が持っている情報をお伝えし 灯りを暮らしの中に入れて欲しいと 日々思いが膨らみます。ほんのちょっとした工夫次第で我が家の表情が豊かになり、「ホッとする」「帰りたくなる」マイホームを作ることが出来きます。商業施設のようにお金をかけなくても・・・

 

 

 

 

 

 

【光とデザイン】

 照明の色温度 

家電量販店やホームセンターに行くと様々なランプが販売されています。家の電球が切れた時、ランプに書いてある型番を控え買いに行った経験をした人も多いと思います。最近では、明るさや色温度(白色や電球色の光の色)を目でわかるようプレゼンテーションしている店も沢山見かけます。

 

でも、ランプの色を変えた部屋の空間を想像するのは意外にも難しい。だから、つい同じ型番のものを買ってしまう。わかっているから安心なのでしょう。

人それぞれ好みもありますが、用途によって色温度を変えるのも「あり」だと思います。

食卓のひかりはどうでしょう。白色より電球色の方が、料理が美味しく見えます。レストランの照明はほとんどが電球色です。計算や事務作業を効率的にこなすには白色で少し明るい環境が良いとされています。ちょっと考える作業や想像を働かせるには電球色の方がいいアイディアが出ると言います。シャンデリアに白色の蛍光灯やLEDランプは味気ない。やっぱり雰囲気も大切と思います。

このように、使う場所や用途によって色温度を変える事もより暮らしを快適に過ごす上で必要な要素ではないでしょうか。

 スマートハウス - HEMS - の時代へ

ホーム エネルギー マネジメント システム

LED照明が普及し省エネや節電に興味を持つ人も多いと思います。太陽光パネル、蓄電等家庭でも自分たちで電気を作り、効率良く使う、深夜電力を活用し電気代を節約したいと考える人も多くなりそうです。これからの時代は、EZO「ゼロエネルギー」の時代になると考えられます。使用電力をコントロールし、見える化をする仕組みが「HEMS」。大手電機メーカーは、独自のシステムでPRをすでに始めています。専門知識は必要ですが、事前に調べ準備することで、業者からの提案を鵜呑みにして失敗した なんてことは避けられます。HEMSの仕組みや方法はそれぞれの家庭の事情や考え方により全て異なるものだと考えます。

 そして、これからは・・・ 

建築、内装デザイン、インテリア、プロダクト・・・ あらゆるものに光りをあててデザインすることが、LEDの普及により、より簡単により容易にできるようになってきました。ですが、光りをあてれば良いものでもありません。色を付ければ良いものでもありません。その場所に適した照度と、色と光の配光を考え、緻密な計画と設計を行えば、驚くほどの変化がおこることが期待できます。

ちょっとした工夫と気づきがあれば、誰もが体験できるのです。それほど、照明は日常生活に密着し、無くてはならない存在なのですから。

今、パソコンのまわりの環境はどうですか? 照明の色は白色ですか? それとも電球色ですか? もし、白色だったとしたら電球色の色に変わったことを想像してみて下さい。きっと雰囲気が違う空間になるでしょう。もし、パソコンのキーボードまわりだけが明るくその他は暗い環境であったらどうでしょう? そこにはどんな光りを作ればよいでしょうか? 想像してみて下さい。

これこそが、光をDesignすることなのです。  光には人それぞれの好みがあります。明るいのが好きな人と暗いのが好きな人。白色が好きな人と電球色が好きな人。フルカラーで演出して楽しむ人と、単色を好む人。    それぞれの好みに合わせた色や光の強さを提案する役割を担うのが、照明デザイナーの仕事です。   これが 「光とデザイン」 です。

自分自身の暮らしを満足するためのひかり。  家族と共に楽しく生活するためのひかり。  友人などゲストを招いたときに ちょっと自慢できる 演出されたひかり。

普段、家で過ごす時間は「夜」という人は多いと思います。  夜の時間を楽しむためにも、心地良い暮らしを手に入れるためにも、照明を考えてみてはいかがでしょうか?   きっと、今とは違う暮らしが始まります。

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