電気工事店の教育
最近電気工事業者の質について特に思うことがあります。
一応、電気工事店はプロですからある程度の施工技術がある事を前提に照明設計をしますが、中には、調光スイッチを付けたことがない。センサースイッチを付けたことがない。コントローラースイッチとは何ですか?信号線は何ですか?電源ドライバーって何ですか?あげれば切りがないくらい「えっ?」っと言う質問があります。
高齢化も背景にあり20年、30年前の考えで施工する方も多いのも事実ですから、致し方のないことですが、施工に関する問合せ窓口があれば良いのにと常々思ってました。
器具メーカーやスイッチメーカーに問い合わせるとある程度は答えてはくれますが、異なるメーカーの組み合わせの場合、受け答え自体もNGの場合があります。最近では、DAIKO、KOIZUMI等はPanasonicのスイッチに適合する器具をHPで公開するなど、自社の照明とスイッチを組み合わせた強制販売は薄れる傾向です。各メーカーは接続方法等の質問に対応はするものの、知識の差、窓口の担当者のレベルの差もあり、必ずも的確な対応が期待出来るかと言えばそうではありません。
だからこそ、各メーカーの特徴を理解した施工上の相談窓口を作ることが、電気工事店の底上げになると感じてます。
他方、施工請負金額の安さも気になります。全てが片切スイッチで電灯回路から最短距離で施工するなら今まで通りで良いかもしれませんが、コントローラースイッチ、センサースイッチを併用したり、建築に絡む間接照明の施工は手間もかかります。建築との摺り合わせも必要です。 施工の手間がかかり、金額は値引かれると正直文句も出るでしょう。その辺りは建築事業者が施主に対して見積りを作る際にもう少し考慮して頂ければ、電気工事店も踏ん張れる気がします。工事内容に見合った対価を支払う仕組みも欲しいところです。
今、臨機応変に時流に応じた電気工事の施工をする会社に 「電気の相談窓口」 の設置を打診中。 1社だけでは無理ですから、知識のある工事業者を増やす仕掛けを考え、電気工事そのものを新規で請ける仕組みが出来れば、若手の電気工事技術者も増えるのではないかと期待します。
建築事業者は優秀な電気工事店と、年間契約にするなど、電気工事店の収入の保証を担保に質の高い技術を手に入れる方がよほど良いような気がします。そうすると現場監督もいちいちダウンライトが一つ増えた減ったの積算をする手間も減ります。
仕組み化が必要ですね。