BLOG TO THE LIGHTING

焚き火の灯りに人が集まる訳

灯り計画の原点の「焚き火」

 灯り計画の原点のお話し

 私は照明の専門家です。自称「照明ドクター」と言っていることも良くあります。照明(灯り)によって、人々の心が動くことを知っています。それは、私が小さな時からいつも楽しみにしている「焚き火」から始まっています。焚き火をしている時は、いつも頭が空っぽで、純粋に楽しい。そして何故か落ち着く。揺れる炎はいつまで見ていても飽きない。むしろ、子供の頃よりも大人になってからの方が好きになっているのかも知れません。

 好き嫌いとは別に焚き火に癒やされる人が多いのには科学的な理由があることを大人になってから知りました。それは、

① 「1/fのゆらぎ」 

川のせせらぎ、そよ風、波の音、雨音、炎の揺らぎ、心臓の音まで。心地よく癒やされる「1/fゆらぎ」というメカニズムが深く関係しているのです。いずれも一定のようでいて、実は予測できない不規則なゆらぎがあり、それが「1/fゆらぎ」です。

② 「暗くもない明るくもない明るさ」 

これも人間のDNAに深くすり込まれています。猿人が火を使い始めたのが約180万年前。白熱電球を発明した「エジソン」が生まれたのは1847年。わずか174年前。

それまでは、ずっと火の灯りで生活して

いたわけですから、そう簡単にDNAが進化するとも思えません。心地良く感じるのは自然なことです。

③「はぜる音」

パチパチと薪がはぜる音。不定期で予測もできない音。程良い熱も伴い時間も忘れボーッと出来る。他に何も音がないのも良いのかもしれない。焚き火にBGMは必要ありません。

焚き火を始めると、何故かまわりに人が集まってくる。火を囲み、たわいのない会話を楽しむ。煙の来ない風上に椅子を置き陣取る。そして、火の番をする。

焚き火の心地良さに科学的な理由を考える必要は全く無いが、火を見ているときにアイディアが湧き出したり、ただただ焚き火を楽しんだり、人が集まったりと何かと中心的な存在の「焚き火の灯り」 それが、「灯り計画」 の原点です。

灯り計画には人が集まり心地よい空間を光で創作する。

そんな思いが詰まってます。

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